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日本とアジアを結ぶ人材サービス、アジア各国へのビジネス進出コンサルティングサービス。

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〒141-0031 東京都品川区西五反田2-6-3

アジア就労について(一般の方向け)

アジアで就労するために最低限必要なことを述べたいと思います。ここに書かれているのは基本的に現地の企業(現地の日本企業が中心)に採用されて就業する「現地採用」のケースであると考えてください。日本本社で採用されて現地に派遣される「本社採用」は大きく異なりますので御注意ください。現地採用のケースを述べるのは、採用依頼案件の多くが現地採用であるからです。しかし、弊社には日本本社から依頼される「本社採用」の案件ももちろんございますので、本社採用をご希望の方にも参考になるように説明して参ります。

1.心構え

アジアでの就労を考えている方は年々増えています。20年前、10年前までは考えられなかった程多くの人がアジアを仕事場として考えているのには驚かされます。しかしながら皆さんがアジアでの就労の厳しさやアジアで働くことの意味を正しく理解されているとは限りません。まずアジアで働くには以下のことを明確にする必要があると思います。

・アジアで何をしたいのか。
・何故アジアなのか。何故日本ではないのか。
・アジアで仕事をした後のプランは。

また、以下のことを十分理解することも必要です。

・ アジアでの仕事は厳しく、収入は日本より低い。
・ 日本語が出来る優秀な現地人材との厳しい競争がある。
・ 会社に依存せず自立心をもって行動する必要性。
・ 法律は概して会社側に有利。
・ 福利厚生は充実していない。

つまり、アジアでの就労には楽ではなく責任が重い仕事をすることが求められると考えてください。そのためにアジアで働く目的が明確化されていないと失敗に終わることになります。このように述べるとアジア就労には何の魅力もないように思われますが、そんなことはありません。私が考えるアジア就労の良いところは以下の通りです。

・ 日本では決して味わえないような仕事上、生活上の経験を積める。
・ 仕事で結果を出せば日本にいるより早い昇給、昇格が得られる。
・ 年齢、性別、国籍の差別が少ない。
・ 自立心が育つ。
・ 滞在する国を理解でき、国際感覚の優れた人間になれる。

このような利点は人生に大きなインパクトを与える価値あるものです。しかしながらそれは厳しい環境にも対応できて初めて得られるものですから、まずご自身のアジア就労の目的が何であるのか、其の目的はアジア就労の厳しさを乗り越えられるほど確固たるものかどうかを自問自答してみることが大切です。単なる憧れでは失敗に終わる可能性があります。


2.アジアにおける日本人の雇用ニーズ

アジアは世界の成長地域です。日本企業をはじめ多くの企業がアジアに進出し、また現地の企業も大きな成長を遂げています。しかしながら、現地では日本企業をはじめとした外資系企業へ就職できる能力を持った人材が圧倒的に不足しています。特に日本企業は日本語が出来る現地人材への需要が高く、また製造業の進出が著しいため、日本語が出来る人材と日本人の専門職・技術職が足りません。そこに日本からまたは海外にいる日本人を雇用したいという企業側のニーズが存在します。

また日本企業の多くは人材の現地化の必要性を感じていますが、適性人材の不足や社内事情などによりなかなか現地のトップにしたい現地人材を見つけることが出来ません。そこで現地人材ではなく現地の日本人でマネジメントをしていこうとの動きもあります。ここにも日本人の採用のニーズがあります。

そのようなニーズにこたえられる日本人人材になることがアジアでの就労の早道と言えるでしょう。つまり日本のことだけ知っているのではなく、また現地のことだけを知っているのでもなく、国際性を持った人材であり、現地の言葉と英語ができ、そして仕事の専門性を持った人材になることが必要です。

ところで日本人が他の国の人より優れていると思われている点は 技術力、サービスの質の高さ、繊細さ、真面目さ、などです。製造業の技術者だけでなく各種サービス業、また全ての業種でこのような日本人の特性は高く評価されており、最近は非日系企業が日本企業・日本人へのサービス強化、また現地の企業や人々に高い評価を得るために日本人を雇用したいとのニーズも生まれています。


3.ビザについて

何処の国でも就労ビザの発給は就労したい人が其の国に必要な人材かどうかで決まります。そのため何故その人が行う業務が自国民ではだめなのかが明確である必要があります。つまりあなたがどこかの国で働こうとするのであれば、其の国の人々より優秀な何かを持っている必要があるのです。その基準・判断は各国まちまちですが、何処の政府も仕事があれば自国民へ提供することを優先します。政府はその国の失業率が高くなると必然的に外国人への就労ビザの発給の規制を厳しくします。

各国のビザの発給の基準を簡単に述べます。

・ 中国 ビザの発給容易
  犯罪歴、反共産党活動の有無、会社と地方政府・監督官庁との
  関係重視

・ 香港 過去の経歴・能力と就く仕事の関連性考慮
  就労ビザを持っている配偶者就労可能

・ シンガポール 学歴重視、有名企業勤務経験者有利
  申請者の国籍により発給状況が異なる

・ タイ 資本金との関連で外国人発給枠が異なる
  タイ人社員数との比率を考慮


4.給与・雇用条件・税金等について

まず皆さんの関心が高い給与ですが、一般的に日本と比べると安いと言えます。勿論現地の方々の給与よりは高いのですが、日本で働いている方と比べるとかなり安いと感じると思います。また現地で日本と同じような生活をしようとすると費用が日本よりだいぶ高くなりますので、生活は苦しくなります。

日本人のサラリーは働く国によってかなりの差があります。マネージャークラスで月収15万円程度から50万円程度まで幅があります。高い順に国・地域を挙げますと、香港・シンガポール・台湾・中国華南・中国華東、タイ、ベトナムになります。また賞与は通常月収の1ヶ月か2ヶ月分のFIXです。日本のように業績によって与えられる賞与はないと思っていたほうが無難です。どんな仕事でどのぐらいの給与なのかどの様な条件になるのかは各採用情報の内容をご覧ください。

次に日本の社会保険ですが通常「現地採用」の場合会社を通じては行われません。必要な場合は自己負担で日本の国民年金、健康保険に加入することは可能です。各国にはそれぞれの就労者向けの社会保障制度、社会保険制度(日本の年金に当たるもの、退職金制度、医療保険)がありますので、事前に調査しておくことが必要です。また細かい話ですが、日本ではどの企業も負担してくれる自宅から会社までの通勤費も通常会社は負担せず、自己負担になります。

所得税ですが、「現地採用」の場合は基本的には全額自己負担です。日本人の給与は其の国の平均所得額と比較すると高額なため、日本人が支払う税金は決して安くありません。納税システムも日本と異なる国があります。香港やシンガポールは英国式で会社は給与から税金を天引きしません。全額支給され本人が自己申告をします。もらったお金を貯金しないでおくと納税時に大変な思いをすることになります。なお、まれですが、現地採用でも所得税の全額または一部を会社が負担してくれる場合があります。

住居についてですが、こちらも基本は自己負担です。各国、各場所によって様々ですので事前の調査をお薦めします。それなりの給与を頂いても所得税と住宅費でかなりの部分がなくなる可能性は高いと言えます。

アジアの主要都市、特に中心部の住宅費は東京並みまたはそれ以上といってよいと思います。通常、日本での住居空間よりも狭いところに住んでいるのが実情でしょう。当然ですが中心部から離れればだいぶ安くなりますので、「狭いが近い」を取るか「満足感はあるが遠い」を取るかの選択を迫られるでしょう。また製造業の場合は職場が辺鄙なところになりますので、会社が住宅を用意しているのが普通です。その場合、全額会社負担もあれば、一部負担もあり様々です。


5.現地採用と本社採用

現地採用と本社採用は大きく異なります。以下の通りです。

現地採用   
基本的に現地の人と同じ雇用体系
現地の労働法による現地の現法との雇用関係
全て自己責任
所得税、住宅、基本的に自己負担
他国への転勤などは無く現地就労を継続

本社採用
日本での雇用、現地へ派遣される駐在員
日本の法律による雇用関係
会社に守られた環境
所得税、住宅、年数回の帰国費用、引越し費用等会社負担
本社の指示により転勤あり

現地採用は本社採用よりも条件が悪く厳しいですが、其の国でキャリアを積みたい、其の国の為に仕事がしたい、海外という真の環境に身を置きたいと願っている方や、人や組織に依存せず自分の力でこれからの人生を切り開いていきたいと考えている方には、自己を成長させてくれる点や本社採用よりもアジアへの就労の近道である点から私は現地採用をお薦めいたします。

6.求められる能力

日本人が現地採用されるために必要なのは以下のような能力だと思います。

・語学   日本語、英語、現地の言葉
・知識   日本、世界一般、現地について
・専門性  日本での経験、世界基準への適合
・コミュニケーション能力(チャンネルを変える力)
・駐在員同等、それ以上の仕事をこなす能力

まず語学ですが、日本語、現地の言語、英語が必要です。何故日本語かと言うと日本人が海外で採用される一番の理由はその人が日本人だからです。ビジネス上の日本語が問題なく使えるであろうと考え日本人を採用するのです。正しいビジネス日本語が話せない、書けなければ、日本語を話す現地の人のほうが給与も安く良い人材になります。日本人であるならば、ビジネス上の日本語を問題なくこなす能力は一番大事です。また現地の言葉だけではなく英語の必要性も高まっています。

何処の国でも1国では経済が成り立たなくなっています。つまり仕事にも海外との関連がある時代です。海外で仕事をする場合はその国の言葉が出来るということ以外にも国際語である英語が必要だと認識してください。

知識も語学と同じで、日本人は日本のことを知っていることを求められ採用されるのです。現地のことを良く知っていても、日本の常識を知らない人は採用されないでしょう。プラス日本でも其の国でもない世界一般のことも知っておくべきです。

コミュニケーション能力とは言葉を話す能力ではなく、国によって、場によって、人によって、チャンネルを変える力です。日本の文化・常識しか知らない、其の国の文化・常識しか知らないのではこの力は生まれません。日本人でありながら仕事をしている国を熟知し、尚且つ何処の国のことでも対応が出来る力は厳しい現地採用で働く方にはご自分の将来を明るくする上で絶対必要です。

現地採用社員であっても日本人が少ないため、それなりに重要な仕事を任されることがあります。また駐在員がやらない厳しい仕事を任される(やらされる)ことも多々あります。そんな時に学ぶチャンスだと考え挑戦する意識や能力が大切だと思います。現地採用で安く使われて其の国に住むだけで満足するのであれば関係ない話ですが。

7.雇用習慣について

アジアの国々の労働法は日本と比較すると会社側に有利に出来ています。

人が国によって十分に守られていない社会と言えるかも知れませんが、雇用関係は契約によって明確に規定を決め問題が発生した時には契約に則り全てを解決します。ある意味では会社と社員は平等な立場であるとも言えます。アジアでは会社は比較的簡単に社員を解雇します。また反対に社員は簡単に転職をします。つまりお互いが相互に必要とされている時に雇用契約に基付く雇用関係が成立する仕組みです。就労し始めたらまず自己を高め望まない解雇を回避し、また会社が自己の能力を認めないのであれば、転職を考えれば良いのです。つまりアジアでの就労は契約と自己の力で自分自身を守っていく雇用習慣の社会に飛び込むことであると理解してください。


8.将来の日本帰国について

自分は日本へ戻らないと考えている方もいるでしょうが、いつかは別にして日本帰国を考えている人も多くいます。またこれからアジアへ向かう方の中にも将来は日本へ帰ろうと思っている方もいるでしょう。そこで其の様に考えている方々へ以下のアドバイスをしたいと思います。

・ アジア就労期間を全体的なキャリアプランの中で位置つける。
・ 海外で日本では出来ない経験、仕事をし、実力をつける。
・ 現地人化しない。日本人の感性、美意識等を持ち続ける。
・ 日本の情報を入手し、日本の動きに敏感になる。
・ 40歳代までに日本でもまた何処の国でも一定の評価を得られる能力と専門性を持つ。

私は、アジア就労そのものが目的であったために、日本に帰国して就職しようとしても仕事がなく、望まない現地での生活をし続けている日本人が少なくない事実を知っています。そうならないためにこれらのアドバイスを参考にしてください。


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